ゴミ屋敷とトイプードルと私 / 池田ユキオ
シリーズ化しているロングセラー作品ですね
いかにもレディースコミックといった感じのキャッチ―なタイトルと、表紙絵がちょっと怖い:(´◦ ̫ ◦`):
前からどんな作品なのか気になっていたので、思い切って読んでみました!
あらすじ(※ネタバレあり)
明日香(妹)と今日子(姉)の幼少期の回想シーン
クマのぬいぐるみを取り合う二人
そこへ母親が仲裁に入り、「お姉ちゃんなんだから明日香にあげなさい」と今日子を叱る
渋々ぬいぐるみを譲る今日子だったが、それに対して、「明日香の方がかわいいからだよ。かわいそうなおねーちゃん。」とにんまり笑う明日香
トイプードルとの自撮りと一緒に、キラキラコメントをSNSに投稿する明日香
それ対する称賛コメントに満足げに微笑む明日香だが、しかしスマホをいじる彼女の姿は、すっぴん・ボサ髪・スウェットの部屋着と、投稿写真からは程遠いものだった
散らかった汚部屋の中で、トイプードルのソラを撮影用の高級ブランドのクッションにガムテープで縛り付けて映え写真を撮ろうとする明日香だが、動物相手の撮影に思うように行かず、「動くなっつってんだろ。このバカ犬!」と怒鳴りつける
ネタ稼ぎのためだけに犬を飼っているだけあって、キラキラ女子を演出するためならメイクも自撮り加工も寝る時間も惜しまない彼女なのだった
若々しいファッションとメイクで出社した明日香は、後輩のサヤに新作のバッグを褒められ、気を良くして羽振り良くランチを奢ろうとする
しかし二人が会話しているところへ取引先の中年オヤジが話しかけて来て、執拗に飲みに誘おうとする
(しつこいんだよ、エロオヤジ。)と毒づきながらも、表面上はにこやかに対応する明日香
そこへイケメン年下社員の徳井がスマートに二人を助けに入る
(今のって私のこと助けたよね。この前も…)と思いながら、徳井を眺める明日香
サヤから「モテますよね~」と言われると「そんなことないよ~こう見えて34!だから」と謙遜しつつも、恍惚の表情で悦に入った自慢話を並べる
〈20代前半まではなんでも男たちが買ってくれた
アラサーになると、私が大人の女性になったから簡単に声をかけづらくなったみたいで…〉
と回想する明日香だったが、実はキラキラ女子を維持するために数百万円の借金を作っていた過去があり、その時は親に泣きついて返済を肩代わりしてもらっていたのだが…
ある日、実家のはなれである明日香の部屋から「犬の声がしなくなった」と心配する母親が姉と一緒に掃除に入ろうとする
足の踏み場もない汚部屋の中を踏み進んでいく二人は、そこに糞尿にまみれた床に横たわるソラの姿を見つける
一方、そんなことをよそに高級そうなレストランでサヤとランチを済ませて奢ろうとする明日香
しかし会計のために出したカードが使用停止になっており、後輩の手前もあって激しく狼狽する
その場はサヤが支払いを申し出て収まったが、動揺が収まらない明日香は後輩の前で恥をかかされたことに対して怒り心頭に家まで駆け戻る
家のはなれのポストにはカード会社からの督促状が何通も届いており、投函口から溢れていた
「お母さん!払っておいてよね、こういうの…」と怒鳴りながら家の扉を開けると、しかしそこには口から泡を吹きながら倒れている父親の姿があった…
感想(※ネタバレあり)
いや~ 承認欲求モンスターを絵にかいたような主人公でした
怖い…:(´ºωº`):
「こんな自己評価の高い勘違い女がいるか?」って思う人もいるかもしれませんが、社会に出てみると意外とお見かけするんですよね、その手の人…明日香ほど強烈なキャラじゃないにしろ
なので妙にリアリティがあったりもする
父親が倒れたことにより、キラキラ女子への投資資金が得られなくなってしまった彼女ですが、一体どうするんでしょうね?
明日香「お金どうすんのよ。掃除も洗濯も誰がやんのよ!」
今日子「自分でやるのよ。」
という姉妹二人の会話シーンがありますが、そこからも分かるように彼女ちょっと普通じゃないです
34歳は掃除も洗濯も自分でやるのが普通よ?(´∀`;)
色々とぶっ飛んだ性格を急に変えることなんて難しいでしょうし、これを機に改心して真面目に働く…なんてことも無いんでしょうね…
なのでこの後、またしてもぶっ飛んだ行動に出るわけなのですが…
個人的にはソラ君がどうなったのかが一番心配だったので、無事が分かってホッとしました!